いよいよ2020年3月30日(月)から、新NHK連続ドラマ「エール」が始まります。
NHK連続ドラマは、これまでに活躍した実在の人物をモデルにしていることが多いですよね。
以前は、「べっぴんさん」で神戸ブランド「ファミリア」の創始者がモデルになったことも。

今回は、オリンピックイヤーという事もあってか、スポーツに関する曲も多く手掛けた作曲家、古関裕而がモデルになっています。
NHK連続ドラマの開始前に、予備知識として簡単に「古関裕而の生涯」をまとめてみました。
毎朝の連続ドラマがより楽しくなりますよ。
古関裕而の生涯をテーマにしたドラマ
2020年4月クール(厳密には3月30日スタート)の、NHK連続ドラマ「エール」では、古関裕而役として窪田正孝さんが選ばれています。
妻の内山金子役は、二階堂ふみさんです。
それぞれ、役名は古山裕一と関山音となっています。
どちらも、今大注目の実力派俳優さんたちなので、本当に楽しみですね。
隠れた主役である、子役ちゃんたちも大注目です。

古関裕而の生涯

1909年福島生まれの古関裕而さん。
音楽の才能はかなり早い段階で芽生えていたようです。
時代を遡って、順番にご紹介します。
幼少期
古関さんの家は、呉服屋を家業とするお家柄でした。
しかし、古関さんの父は当時珍しい蓄音機を所持していて、小さい時から蓄音機から流れる音楽を聴いて育ったと言います。
音楽に興味はあったものの、現在のように習い事をするような環境ではなく、独学で音楽を学んでいきます。
10歳の頃には、楽譜が読めて作曲もするようになっていました。
学生時代

成長した古関さんは、旧制福島商業学校(現・福島商業高等学校)に入学します。
音楽を学ぶ学校ではなかったんですね。
というのも、家業の呉服屋を継ぐための商売の勉強が必要だったので、商業高校に入らざるを得なかったのです。
しかし、音楽への情熱は冷めやらず、音楽にどんどんのめりこんでいきます。
高校を卒業する直前に、日本国内でも有名だったハーモニカ・ソサエティーに入団します。
ここで古関さんは、作曲だけでなく、編曲や指揮もするように。
同時に音楽をたくさん聴いて勉強することも忘れていませんでした。
この頃、古関さんが好んでいた作曲家は
- リムスキー=コルサコフ
- ストラヴィンスキー
- ドビュッシー
などであったと言われています。
リムスキー=コルサコフはストラヴィンスキーが師事した師匠ですし、彼らの曲想が好みだったのかもしれませんね。
ともあれ、こうして音楽の幅を広げていった時期だったようです。
卒業後

卒業後、家業を継げる状況にはなったのですが、なんと高校在学中に家業の呉服屋は倒産してしまっていたのです!
仕方なく古関さんは、地元の銀行に勤める事に。
当然音楽は続けていました。
この頃、童謡「赤とんぼ」や「まちぼうけ」で有名な作曲家、山田耕作に自分が作った曲の楽譜を送ります。
それをきっかけに、山田耕作とは手紙のやりとりをするようになりました。
更に、憧れのリムスキー=コルサコフの弟子でもあった金須嘉之進に師事することに。
憧れの作曲家の孫弟子になったわけです。
すごいですよね!
その後、1929年には舞踊音楽として「竹取物語」を作り、ロンドンのチェスター楽譜出版社のコンクールに出品します。
それが見事入賞し、当時は新聞でも大きく取り上げられる快挙となりました。
この頃、他にも交響曲やピアノ協奏曲、弦楽四重奏曲などの壮大な曲も仕上げていました。
しかし現在は、「竹取物語」を含めてこれらの楽譜の所在が全く分からず、再現することが出来なくなっています。
結婚

「竹取物語」の記事が大きく新聞に載ったことで、新たな展開も生まれました。
当時愛知県豊橋市に住んでいた内山金子さんから、ファンレターが届くのです!
とても情熱的な文面だったようで、古関さんと文通する仲に。
翌年1930年には、なんと結婚をすることになります。
この時、古関さんは20歳、金子さんは18歳という、かなり早い結婚でした。
結婚後は二人で状況し、声楽家志望の金子さんは帝国音楽学校に入学。
古関さんは作曲家・菅原明朗(菅原道真の末裔)に師事します。
戦時中
戦争が始まったら、軍人たちを鼓舞するための戦時歌謡を数多く作りました。
- 「愛国の花」
- 「暁に祈る」
- 「露営の歌」
などが作られたのが戦時中。
中でも、「露営の歌」は空前のヒットを収めました。
こういった準軍歌とも思える、戦時歌謡を謳いながら戦地に赴く軍人たちを見て、心を痛めたと言います。
戦後
1945年の終戦後は、スポーツ関係の曲を多く作りました。
1964年東京オリンピックに向けては「オリンピック・マーチ」を作っています。
1977年には、今も甲子園で親しまれている「栄冠は君に輝く」を作曲。
プロ野球の歌も数多く作っています。
- 「六甲おろし」
- 「巨人軍の歌」
- 「ドラゴンズの歌」
もっとも有名なのは阪神タイガースの「六甲おろし」ではないでしょうか?
有名なものが多いですね。
校歌も数えきれないほど作っておられます。
古関裕而の生涯をもっと知るには

作曲された曲数は数え切れず。
そんな功労者である古関裕而さんの生涯をもっと知る方法は二つ!
NHK連続ドラマ「エール」を見る
最初の放送は2020年3月30日です。
放送時間は、
NHK総合 午前8時~8時15分
NHK BSプレミアム・BS4K 午前7時半~7時45分
NHK総合 午後0時45分~1時※再放送
になっています。
是非観てみましょう!!
古関裕而記念館を訪問する
古関裕而さんの生家跡に、「古関裕而記念館」が建てられています。
福島県なので、気軽に行ける方とそうでない方がいるかと思いますが、「エール」が始まれば人気の観光スポットになることは間違いないです。
コロナウイルスの騒動がひと段落したら、是非旅行などで訪れてみるのも良いのではないでしょうか?
